ワイドナショーで「はやぶさ」と「はやぶさ2」の違いを比較してたのでまとめてみた

2014年11月23日放送のワイドナショーB面に、JAXAのはやぶさ初号機プロジェクトマネージャー川口淳一郎さんが出演されていて、11月30日に打ち上げが予定されている小惑星探査機「はやぶさ2」について説明していました。

「はやぶさ」と「はやぶさ2」の比較や、サンプルの採取方法の違いなど、面白いお話を聞かせていただいたのでまとめておきます。

はやぶさの活躍と感動は記憶に新しいです。はやぶさ2にも絶対成功して欲しいですよねー。

credit: nvslive

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「はやぶさ」と「はやぶさ2」の違い

比較表

	はやぶさ	はやぶさ2
位置づけ	実験機（0号機）	初号機
打ち上げ日	2003年5月9日	2014年11月30日
打ち上げ場所	内之浦宇宙観測所	種子島宇宙センター大型ロケット射場
目標	イトカワ（1998SF36）	1999JU3
目標の性質	S型小惑星（石質）	C型小惑星（炭素質）
目標の大きさ	500m	700ｍ
小惑星での滞在期間	3ヶ月	1年半
地球と目標の距離	3億km	最短3億km（飛行距離は数十億km）
行きの航行日数	2年4ヶ月	3年半
帰還	2010年6月13日	2020年末頃（予定）
探査期間	4年（結果7年）	6年
サンプル採取回数	2回	3回
映画化	3本 はやぶさ／HAYABUSAはやぶさ 遥かなる帰還おかえりなさい、はやぶさ	-
トラブル	燃料漏れ、通信途絶、エンジン停止	無いといいな

はやぶさ2の探査目的

水と、人や植物などの生き物（有機物）を構成する炭素がどこから来たか、それを知りたい。

だから、今回はイトカワのようなS型（Stone）の次に、C型（Carbon）の小惑星を探査することにした。

小惑星に水や炭素がどのような形で含まれているのかを確かめたい。水のふるさとを知りたい。

より太陽系の外側へ

太陽系の内側に行くほど、天体は焼ける。（水や炭素は無くなる）

生命の元があるとすれば、より太陽から遠い天体で、冷凍保存された状態で発見できるのではないか。生命の根拠があるかもしれない。

はやぶさ2はそこまで遠いところまでは行かないが、まずは水のふるさとを確かめたい。

サンプル採取の違い

初代「はやぶさ」は弾丸を打った。どんな場所でも試料が取れるように、という工夫が「弾丸を打つ」ことだった。

はやぶさ2も同じような原理で試料の採取をするが、新兵器を持っていく。

「金属の銛（モリ）を発射させて、人工のクレーターを作る」

2000m／秒という速さで、銅の銛を打ち込んで、直径数mのクレーターを作る。

天体の表面は大気や太陽などの影響で腐食する。こうしてクレーターを作ることで、表面ではなく少し中にある新鮮な微粒子を採取することが可能になる。

直径は数mしかないが、3億km離れた世界であそこに着陸させられるのは、私達（はやぶさ）にしかできない技術。

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ワイドナショー番組内で言及していたこと

パンスペルミア説

地球上の生命の誕生は、他の天体で発生した。微生物の「種（芽胞）」が地球に飛んできたという仮説。

金は地球上では合成されない

星が一生を終える際に起こす爆発（超新星爆発）の際に、「金」などの重い元素が合成される。

普通は存在しない金があるということは、地球はオリジナルではなく、かつて存在した太陽系の惑星が爆発した「残骸」でできているはず。

つまり、残念ながら私達はオリジナルではない。我々は移民である。言い換えればエイリアン。

「はやぶさ」は戦闘機「隼」からスタートしている

糸川英夫は戦闘機「隼」を設計し、「ロケット開発の父」とも知られている。彼に敬意を表し、探査機は「はやぶさ」、小惑星は「イトカワ」と名付けられた。

その他、気になった出演者のやりとり

川口さんは渡辺謙似？

credit: Norio.NAKAYAMA

松本「（川口さんは）やっぱりどことなく（映画で役を演じた渡辺謙さんに）似てますよね」
ヒロミ「それアゲすぎでしょ」

―失礼（笑）

遠いことは分かる

アナ「3億kmってどうイメージすればいいんですか？」
川口「太陽と地球の距離の倍ですよね」
松本「余計分からない！」

公文

松本「川口さんっていう方はね、子どもの時どんな…。公文（くもん）ですか？やっぱり」

―頭のいい人は公文をやってるというイメージ（笑）最近、頭のいい人を「かしこ」って呼ぶのを流行らせようとしてますよね。松ちゃんや、小籔さんあたりが^^

1回増えたのはすごいのか

ヒロミ「サンプル採取の2回から3回って、もうちょっと増やせないんですか？（笑）1回増えただけでもすごいことだとは思うんですけども」

川口「試料を複数箇所から採るんですけど、ごちゃまぜになってはいけないですよね。だから、仕切りで部屋を作らないといけない。小さい（容量の）部屋を幾つにも分けられるわけではないので、きちんと3つに分けられたらいいですね、と思ってまして」

ロマンチスト

武田「ちょっとロマンチックな言い方をするとね。私達は星のカケラで出来ているのかもしれないということ」
アナ「素敵～」

ロマンチスト２

（「人類は別の天体から来たエイリアンかもしれない」という話の流れで）
武田「なんとなく、星空とか見ると懐かしくなるのは、そのせいでしょう」
松本「そこまではないな～」
ヒロミ「このおじさんたまに嘘つくから（笑）」

3%

ヒロミ「研究されている方々は、宇宙の何パーセントくらいを把握しているんですか？」
川口「空に見える星全部集めても、全宇宙の3%ぐらいと言われています」
一同「！？」
川口「他は見えないんです」

―ダークマター、暗黒物質や暗黒エネルギーの話ですよね。観測はできないけど、絶対存在してるっていう。岐阜県のスーパーカミオカンデで捕まえようとしてるやつかな、たぶん。

前園さんのタイプ

アナ「前園さんはどういう人がタイプなんですか？」
前園「僕は・・・黒木瞳さんみたいな感じですかね」
武田「聞かない方が良かったこんな話！」

（敬称略）

はやぶさ2の活躍に期待

初代「はやぶさ」が地球へ帰還してカプセルを放った後、自ら大気圏との摩擦で燃え尽きた最後の輝きは、思い出すだけで胸が苦しくなるようなせつなさがありました。

地球に帰還させるとああやって散っていかなければならないので、運用という意味では辛い。できれば飛行を継続して違う探査を続けられるようにしたいと、川口さんはおっしゃっていました。

このあたりは、何にでも擬人化して感情移入してしまう日本人にはとても共感できる話ではないかと思います。

はやぶさ2も、打ち上げをはじめとして、さまざまなミッションと困難がきっとあるでしょうけど、ぜひそれを乗り越えていく過程を応援したいですね。

がんばれ！はやぶさ2！

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